「大企業病」とは、創業歴が長く規模の大きな企業の多くがやってしまいがちな独自の習慣や考え方によって起こるものです。
この「大企業病」という言葉が有名になったのは、パナソニックやシャープといった日本を代表する企業でありながら経営不振の状態になってしまい、国際的な競争力を失ってしまうような例が相次いだ時期です。
実際、2013年の株主総会時にはシャープ株式会社の新社長である高橋興三氏は自社のことを大企業病にかかっていると表現して「おごり、高ぶり、チャレンジ精神の低下、顧客志向の欠如」があると続けました。

実際のところシャープ内部で起きていたことは内部に勤務する人にしかわからないことではありますが、他の代表的な大企業においても同じような理由から業績のジリ貧を招いているところを見ると、根本的な原因にはかなり共通する部分があるのではないかということがうかがえます。

「大企業病」を患っているのはかつて日本にあった高度成長期からバブルにかけての経済が好調であったときに一気に会社規模を拡大させた企業であり、自社の成長とともに合併や吸収を繰り返して数千人規模の雇用や数百ヶ所の営業所・工場を持つような企業の多くです。
企業が巨大になることそれ自体は決して悪い現象ではないのですが、そのことにより内部にいる人同士の派閥や力関係が外部の顧客との関係よりも優先されるようになったり、自社の規模やブランドにおごって他の企業や従業員を大切にしない心理が起こるようになってしまうと、じわじわと内部から蝕まれていくことになるのです。

例えば朝から社内会議ばかりで時間が潰れるような状態になってしまっていたり、何かの決定をするときには上司・その上司・管理職といったような手間のかかる手順を踏まなければいけなくなってしまっているような場合です。
また、月々の接待費がルーズに扱われていたり、何か問題が起きても自分の課だけで処理せずに別のぶしょなどに丸投げできるようになってしまっている場合も同様です。
本来あるべき仕事よりも、内部での力関係や組織管理が優先されてしまうので、顧客や取引先への対応が後回しにされてしまうと業務はどんどん停滞していきます。

転職時にはどうしても大規模な企業を優先的に希望しがちですが、もしかしたらそんな大企業も内部では深刻な大企業病を患っているかもしれません。
ブランドだけに頼った転職をしないように、企業については内情までできるだけ詳しく調べるようにしましょう。

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